3月 2019アーカイブ

Kさんの場合

Kさんは、親族に看護師が何人かいて、その影響が大きかったと言います。お母様も、手に職をつけたほうがいいと勧めてくれて、自然な流れで看護師になったそうです。
脳外科専門に臨床を10年、その後、救急外来に2年勤務しました。そして、子供がまだ小さかったので、訪問看護師は時間の融通が利くし、子育てと両立をしやすいということで訪問看護師になったそうです。
現実として、病院勤務に比べて訪問看護師は、時間の融通がつきやすいと言います。病院には夜勤があるし、シフトが決まっているので休めません。たとえ、休んでもいいと言われでも、他の人に迷惑がかかるので、休むことはできません。一方、訪問看護は、だいたいの場合、自分でスケジュールが決められます。オンコールが難しい場合でも、訪問看護ステーションにいつでも相談ができます。そして、やりがいがあるので、看護をしていて、とても充実感があると言います。
たくさんの患者さんがいらっしゃいますが、信頼関係が生まれるのは、嬉しいものです。訪問した時に来てくれたんだと、喜ばれることもあります。現在は管理者をしているので、以前より訪問はできなくなったそうですが、たまに時間が空いたときなどに患者さん宅に伺うと、すごく嬉しそうにしていただけて、感動するそうです。
患者さんやご家族は、話を聞いてもらいたいという気持ちを持っています。共感したい、理解したい、という気持ちが訪問看護師には必要とされると言います。それが訪問看護の基本の一つとも言えるでしょう。

Rさんの場合

看護師は、子供の頃からの夢だったそうです。病院の匂いが好きで、お母様も准看護師の資格を持っていました。短大を卒業して、大学病院で働いた後、一度、看護師の仕事を辞めて、結婚をしてから訪問看護の世界に入ったそうです。
Rさんは結婚をしていたので、家事との両立をしたいと思い、週4回、9時から15時までというパートで働き始めました。最初は10人くらいの患者さんを担当しました。やはり訪問看護は病院勤務とは違うと思ったそうです。最初に働いていた病院も、プライマリ・ナーシング(一人の患者を、一人の看護師が一貫して担当すること)という制度はありました。ですが、それは自分が出勤した時だけに限られます。他の日は、別の看護師さんが、その担当患者さんを看ています。自分自身も、担当患者さん以外の患者さんを看なければなりません。なので、完全な1対1看護は病院ではできません。それに対して、訪問看護では、一人の患者さんを、毎回1時間近くしっかりと看護することができます。じっくりと関われることで、関係性も持続できます。理想的な看護師の動きであると思ったそうです。病院勤務は忙しかったけれど、訪問看護ほどの充実感は得られなかったと言います。訪問看護師を始めて、これが、看護の精神であり、ナイチンゲールそのものだと実感したそうです。
患者さんは訪問看護師を、ちゃんと見ています。看護の仕方の他に、仕草や言動、表情一つでも見逃すことはありません。自分の担当の看護師が信頼に足るか否かが気になるのは、当たり前のことです。ですから、訪問看護師は患者さんの前で格好をつけたりせず、ただ一生懸命であることがとても重要だと感じるそうです。